/page/2
さりながら死ぬのはいつも他人なり。

ひとでなしの猫 『コレクション 瀧口修造 3』

「マルセル・デュシャンという人は、死んだとき、遺言により葬儀もせず、公の死亡通知も出さなかったらしい。それでもルーアンの家族の墓地に葬られて、墓石には故人の意志により、こんな意味のコトバが刻まれたという。

「…お前らは、その調子で、なんにでもたかをくくってるだけだ。恋愛も友情も、長続きすりゃあ嘘だと思う。人のためにつくす人間は偽善者かバカだと思う。金のために働いたと言えば本当らしいと思い、正義のために動いたと言えば、裏になんかあると思うんだ。お前らは、そうやって人間の足をひっぱって、大人ぶってるだけだ。しかしな、人間は、そんな簡単なもんじゃないぞ。…」

ゆずれないもの-山田太一

(「男たちの旅路『猟銃』 山田太一)

最近の若い人はもう知らんかもしれんですけど、1989年に『ゴジラvsビオランテ』が公開されたのに合わせて、宝島社(に所属していた町山智浩さん)が、ゴジラをテーマにしたアンソロジーコミックを出したことがあったんです。

Theゴジラcomic (宝島コミックス)
出版社/メーカー: 宝島社

当時のサブカル寄り漫画家が集まって、ゴジラ縛りの中でいかにムチャクチャな漫画を描くかというチキンレースを繰り広げたような本だったんですけど、『地上最強の男 竜』で知られるカルト漫画の一人武者、風忍があまりにスゴいものを描いてしまったので、ほかの漫画家がすっかりワリを食ったといういわくつきの漫画であります。

 三つ編みの包丁を持った女の子、あるいはモノクロの異様な姿をした女の子、あるいは金髪のポニーテール、あるいは黒い服と白い肌をした長身の異人
 
 ∧∧
( ‥)でもなんか妙に
    絵柄に振り幅がある
 
  ( ‥)知れば当然
    ‐□ 元絵がドット絵なんだ
 
 ドット絵は小さな正方形を組み合わせた、簡易だがゲームにおいて効果的な表現でもある。そしてそこから姿を吹き込まれた絵は、より大きな自由を手に入れる。
 
 ∧∧
(‥ )ゲームのHPを覗いても
\‐  ほとんど説明がないの
    ですね
 
  (‥ )まさに「夢」かな
      そのせいで色々な考察が
      生まれたわけだ
 
 プレーヤーが部屋の外に出ようとすると、主人公の女の子は首を振ってそれを拒否する。それはなぜなのか?
 
 なぜ眠った時に見る夢と現実のベランダにしか行動の自由がないのか?
 
 女の子、信号機、異形の姿、変身、狂った人々、これは何を意味するのか?

hilihiliのhilihili: 抜けるような虚空の下で矛盾と整合性を

 「ゆめにっき」というゲームがある

自分の人生は自分の責任だけではないけど自分で引き受ける他ないんで、しゃーない。
 ( ‥)俺は読書家って連中が
    ‐□ 大嫌いだよ
 
 ∧∧
( ‥)さいですか
 
 解釈の宮殿なんか築く必要はない。そうではなく、矛盾と整合性をただ見つめるだけで良いのだ。虚空の彼方へ抜ける空を見上げながら。
 *例えば日本は火山列島だが、お隣の朝鮮半島や中国には火山がない(例外的なものがあることはあるがこれは非常に珍しい事例)。地球の中は高温だが、マントルはあくまでも固体であり岩石だ。溶けたマグマがそこに、無条件にあるわけではない。しかもそこへ沈み込む海洋プレートは冷たい。そうであるのに日本近海でのみマグマがつくられ、火山活動が起こるのはなぜか? この問題が解かれたのは実は20年程度前の話だ、ということになる。
 
 ∧∧
(‥ )それを考えると
\‐  地層の堆積と隆起
    火山活動や
    マグマの生成に関して
    理解が進んだのは
    本当に最近のこと
    なんですね
 
  (‥ )で、それが第一線である
      研究者たちが
      置かれた状況なわけだ
 
 当然、私たち一般人にまでこの理解が広まってくるのは、もっと遅い。
 
 ∧∧
( ‥)つまりあなたがたの理解は
    絶望的に遅れていることに
    なるのだと
 
  ( ‥)例えば40代以上は
    ‐□ 確実にやばいだろうな
 
 これは、40代、50代の理解、さらには40代、50代の物書きが書いた啓蒙書も、内容が前近代的で間違っていることを暗示するし、それを読んだもっと若い世代も汚染されてしまう、そういうことを意味している。
(‥ )ようするに俺が死んだ場合
      確実に孤独死で
      死体発見はずいぶん
      後になる
      そういうことだろうな

 ∧∧
( ‥)それは避けたいと
 
  ( ‥)そうなったら
    ‐□ 俺の持っている本が
      駄目になる
      そればっかりは
      我慢がならん

 
 時々、古本屋で本を探していると、ああ持ち主が亡くなったのだろうな、そう思わせるものがある。学名の綴り間違いや誤植を直した痕、丁寧な細かい字で書き込みがある大きく高価な本。本人が売るとはあまり思えない本であるし、購入時期もずいぶんと古い、そういったもの。
 
 ∧∧
(‥ )本はそうやって
\‐  還るものだからね
 
  (‥ )別に稀覯本を持っている
      わけではないけどね
      自分が死んだら
      使える本は
      それを欲している
      人のものとへ
      行くべきさね

落ち着いて考えてみればわかるが、この世界の「先進国」(ヘンな表現だが便利な表現ではあるので仕方がない)のなかで信心深い人間がたくさんいるのはアメリカ合衆国だけです。
理由はとても簡単で、たとえばアメリカ人の破産の第一原因は「病気」で、病気になると人生がなくなる。
労働者の権利というようなものは無いのも同然でランチブレイクに同僚と昼ご飯を食べに行って戻ってきたらクビになっていた、ということも十分ありうる。
州によっては社会に銃があふれているので、ビンボな町に住んでいれば向こうから歩いて来たローティーンの子供に100ドルはいった財布をめあてにあっさり撃ち殺される、という可能性も十分にある。

一方で巨大な金銭的成功が存在する国で、アイビーリーグ以上の学歴があり、素早い判断ができれば、だいたい10年くらい過労死寸前の労働をすることによって、すさまじい高収入をあげることが出来る。
実際、アメリカ人の友達に「スキーに行かない?」と言われて、いいよ、と述べると自家用ヘリコプターのお迎えが来て直截山小屋に行く、というようなのは普通で、結婚するまえは、チェルシーのろくでもないアパートメントでヒマをこいていると、ストックブローカーの女びと友達から電話がかかってきて、
「おーい、ガメ、遊びに行こうぜ。今度、おれ、無人島を一個買ったんだよ。誰も見てないとこでチンポコ潜水艦やって遊べるぞ。おれはチ○チンついてないから付き合えないけどな、ガハハハ」というような電話がかかってくる。
20代の勤め人なのに、「給料」が40億円を超えている。
物理的な姿も、このひとに特徴的な圧倒的な言葉の下品さをギリシャ人風(←実際におかあさんギリシャ移民)の気高い美貌に包んで、見た目は、大理石ぽい上品さです。
そういう「成功者」がごろごろしている国でもある。

いまの世界でははなはだしく信用がない神様がアメリカでだけは関心を持ってもらえるのは、要するに、生活が諸行無常、運次第で不安定な、明日をも知れぬ生活であるからで、神様と片務同盟を結ばないとやってられないのであると思われる。

カブールと少しの地域を除いては、ほぼタリバンが再制圧に成功して、自分達が不在のあいだ学校へ通って教育をうけようとした宗教的に不埒な女たちを捕らえて、鞭で打ち、街頭を引き回して殴りつけるアフガニスタンや、インフラストラクチャすら機能しなくなってほぼ社会としての機能を停止しつつあるエジプト、戦場と化したイラク、
アメリカの宣伝とは異なって、ついこのあいだまで欧州とあまり異ならない女の人達がいる風景があった

http://gamayauber1001.wordpress.com/2008/10/01/踊るイラン人/

のに、いまは暗い色の長衣に身を包んで息を潜めて町を歩かねばならなくなったイラン、世界が関心そのものをなくしてしまったなかで、兵士に見せしめの強姦をうける女たちの泣き叫ぶ声や、殴打された男達のうめき声が暗闇の隅で響き渡るチベット、アメリカの衰退を見切った私服のロシア兵たちが静かに散開するウクライナの町、麻薬シンジケートが流行のスポーツとして楽しむ誘拐強姦の数を競って、被害にあった女たちの下着を枝にかけるせいで、まるでいつも花が咲いているように見えるメキシコの森、AK47を小脇に抱えて、まだあどけない顔で一心にとうもろこしをむさぼり食う少年兵たちのアフリカ、ゆっくりと、しかし着実に新しい混乱の時代にはいってゆく世界のなかで、神など信じないで、両側に切り立った崖がある細い尾根のような「理性の道」を歩いてゆくには、どうすればいいのだろう?

さりながら死ぬのはいつも他人なり。

ひとでなしの猫 『コレクション 瀧口修造 3』

「マルセル・デュシャンという人は、死んだとき、遺言により葬儀もせず、公の死亡通知も出さなかったらしい。それでもルーアンの家族の墓地に葬られて、墓石には故人の意志により、こんな意味のコトバが刻まれたという。

「…お前らは、その調子で、なんにでもたかをくくってるだけだ。恋愛も友情も、長続きすりゃあ嘘だと思う。人のためにつくす人間は偽善者かバカだと思う。金のために働いたと言えば本当らしいと思い、正義のために動いたと言えば、裏になんかあると思うんだ。お前らは、そうやって人間の足をひっぱって、大人ぶってるだけだ。しかしな、人間は、そんな簡単なもんじゃないぞ。…」

ゆずれないもの-山田太一

(「男たちの旅路『猟銃』 山田太一)

最近の若い人はもう知らんかもしれんですけど、1989年に『ゴジラvsビオランテ』が公開されたのに合わせて、宝島社(に所属していた町山智浩さん)が、ゴジラをテーマにしたアンソロジーコミックを出したことがあったんです。

Theゴジラcomic (宝島コミックス)
出版社/メーカー: 宝島社

当時のサブカル寄り漫画家が集まって、ゴジラ縛りの中でいかにムチャクチャな漫画を描くかというチキンレースを繰り広げたような本だったんですけど、『地上最強の男 竜』で知られるカルト漫画の一人武者、風忍があまりにスゴいものを描いてしまったので、ほかの漫画家がすっかりワリを食ったといういわくつきの漫画であります。

 三つ編みの包丁を持った女の子、あるいはモノクロの異様な姿をした女の子、あるいは金髪のポニーテール、あるいは黒い服と白い肌をした長身の異人
 
 ∧∧
( ‥)でもなんか妙に
    絵柄に振り幅がある
 
  ( ‥)知れば当然
    ‐□ 元絵がドット絵なんだ
 
 ドット絵は小さな正方形を組み合わせた、簡易だがゲームにおいて効果的な表現でもある。そしてそこから姿を吹き込まれた絵は、より大きな自由を手に入れる。
 
 ∧∧
(‥ )ゲームのHPを覗いても
\‐  ほとんど説明がないの
    ですね
 
  (‥ )まさに「夢」かな
      そのせいで色々な考察が
      生まれたわけだ
 
 プレーヤーが部屋の外に出ようとすると、主人公の女の子は首を振ってそれを拒否する。それはなぜなのか?
 
 なぜ眠った時に見る夢と現実のベランダにしか行動の自由がないのか?
 
 女の子、信号機、異形の姿、変身、狂った人々、これは何を意味するのか?

hilihiliのhilihili: 抜けるような虚空の下で矛盾と整合性を

 「ゆめにっき」というゲームがある

自分の人生は自分の責任だけではないけど自分で引き受ける他ないんで、しゃーない。
 ( ‥)俺は読書家って連中が
    ‐□ 大嫌いだよ
 
 ∧∧
( ‥)さいですか
 
 解釈の宮殿なんか築く必要はない。そうではなく、矛盾と整合性をただ見つめるだけで良いのだ。虚空の彼方へ抜ける空を見上げながら。
 *例えば日本は火山列島だが、お隣の朝鮮半島や中国には火山がない(例外的なものがあることはあるがこれは非常に珍しい事例)。地球の中は高温だが、マントルはあくまでも固体であり岩石だ。溶けたマグマがそこに、無条件にあるわけではない。しかもそこへ沈み込む海洋プレートは冷たい。そうであるのに日本近海でのみマグマがつくられ、火山活動が起こるのはなぜか? この問題が解かれたのは実は20年程度前の話だ、ということになる。
 
 ∧∧
(‥ )それを考えると
\‐  地層の堆積と隆起
    火山活動や
    マグマの生成に関して
    理解が進んだのは
    本当に最近のこと
    なんですね
 
  (‥ )で、それが第一線である
      研究者たちが
      置かれた状況なわけだ
 
 当然、私たち一般人にまでこの理解が広まってくるのは、もっと遅い。
 
 ∧∧
( ‥)つまりあなたがたの理解は
    絶望的に遅れていることに
    なるのだと
 
  ( ‥)例えば40代以上は
    ‐□ 確実にやばいだろうな
 
 これは、40代、50代の理解、さらには40代、50代の物書きが書いた啓蒙書も、内容が前近代的で間違っていることを暗示するし、それを読んだもっと若い世代も汚染されてしまう、そういうことを意味している。
(‥ )ようするに俺が死んだ場合
      確実に孤独死で
      死体発見はずいぶん
      後になる
      そういうことだろうな

 ∧∧
( ‥)それは避けたいと
 
  ( ‥)そうなったら
    ‐□ 俺の持っている本が
      駄目になる
      そればっかりは
      我慢がならん

 
 時々、古本屋で本を探していると、ああ持ち主が亡くなったのだろうな、そう思わせるものがある。学名の綴り間違いや誤植を直した痕、丁寧な細かい字で書き込みがある大きく高価な本。本人が売るとはあまり思えない本であるし、購入時期もずいぶんと古い、そういったもの。
 
 ∧∧
(‥ )本はそうやって
\‐  還るものだからね
 
  (‥ )別に稀覯本を持っている
      わけではないけどね
      自分が死んだら
      使える本は
      それを欲している
      人のものとへ
      行くべきさね

落ち着いて考えてみればわかるが、この世界の「先進国」(ヘンな表現だが便利な表現ではあるので仕方がない)のなかで信心深い人間がたくさんいるのはアメリカ合衆国だけです。
理由はとても簡単で、たとえばアメリカ人の破産の第一原因は「病気」で、病気になると人生がなくなる。
労働者の権利というようなものは無いのも同然でランチブレイクに同僚と昼ご飯を食べに行って戻ってきたらクビになっていた、ということも十分ありうる。
州によっては社会に銃があふれているので、ビンボな町に住んでいれば向こうから歩いて来たローティーンの子供に100ドルはいった財布をめあてにあっさり撃ち殺される、という可能性も十分にある。

一方で巨大な金銭的成功が存在する国で、アイビーリーグ以上の学歴があり、素早い判断ができれば、だいたい10年くらい過労死寸前の労働をすることによって、すさまじい高収入をあげることが出来る。
実際、アメリカ人の友達に「スキーに行かない?」と言われて、いいよ、と述べると自家用ヘリコプターのお迎えが来て直截山小屋に行く、というようなのは普通で、結婚するまえは、チェルシーのろくでもないアパートメントでヒマをこいていると、ストックブローカーの女びと友達から電話がかかってきて、
「おーい、ガメ、遊びに行こうぜ。今度、おれ、無人島を一個買ったんだよ。誰も見てないとこでチンポコ潜水艦やって遊べるぞ。おれはチ○チンついてないから付き合えないけどな、ガハハハ」というような電話がかかってくる。
20代の勤め人なのに、「給料」が40億円を超えている。
物理的な姿も、このひとに特徴的な圧倒的な言葉の下品さをギリシャ人風(←実際におかあさんギリシャ移民)の気高い美貌に包んで、見た目は、大理石ぽい上品さです。
そういう「成功者」がごろごろしている国でもある。

いまの世界でははなはだしく信用がない神様がアメリカでだけは関心を持ってもらえるのは、要するに、生活が諸行無常、運次第で不安定な、明日をも知れぬ生活であるからで、神様と片務同盟を結ばないとやってられないのであると思われる。

カブールと少しの地域を除いては、ほぼタリバンが再制圧に成功して、自分達が不在のあいだ学校へ通って教育をうけようとした宗教的に不埒な女たちを捕らえて、鞭で打ち、街頭を引き回して殴りつけるアフガニスタンや、インフラストラクチャすら機能しなくなってほぼ社会としての機能を停止しつつあるエジプト、戦場と化したイラク、
アメリカの宣伝とは異なって、ついこのあいだまで欧州とあまり異ならない女の人達がいる風景があった

http://gamayauber1001.wordpress.com/2008/10/01/踊るイラン人/

のに、いまは暗い色の長衣に身を包んで息を潜めて町を歩かねばならなくなったイラン、世界が関心そのものをなくしてしまったなかで、兵士に見せしめの強姦をうける女たちの泣き叫ぶ声や、殴打された男達のうめき声が暗闇の隅で響き渡るチベット、アメリカの衰退を見切った私服のロシア兵たちが静かに散開するウクライナの町、麻薬シンジケートが流行のスポーツとして楽しむ誘拐強姦の数を競って、被害にあった女たちの下着を枝にかけるせいで、まるでいつも花が咲いているように見えるメキシコの森、AK47を小脇に抱えて、まだあどけない顔で一心にとうもろこしをむさぼり食う少年兵たちのアフリカ、ゆっくりと、しかし着実に新しい混乱の時代にはいってゆく世界のなかで、神など信じないで、両側に切り立った崖がある細い尾根のような「理性の道」を歩いてゆくには、どうすればいいのだろう?

"さりながら死ぬのはいつも他人なり。"
"「…お前らは、その調子で、なんにでもたかをくくってるだけだ。恋愛も友情も、長続きすりゃあ嘘だと思う。人のためにつくす人間は偽善者かバカだと思う。金のために働いたと言えば本当らしいと思い、正義のために動いたと言えば、裏になんかあると思うんだ。お前らは、そうやって人間の足をひっぱって、大人ぶってるだけだ。しかしな、人間は、そんな簡単なもんじゃないぞ。…」"
"

最近の若い人はもう知らんかもしれんですけど、1989年に『ゴジラvsビオランテ』が公開されたのに合わせて、宝島社(に所属していた町山智浩さん)が、ゴジラをテーマにしたアンソロジーコミックを出したことがあったんです。

Theゴジラcomic (宝島コミックス)
出版社/メーカー: 宝島社

当時のサブカル寄り漫画家が集まって、ゴジラ縛りの中でいかにムチャクチャな漫画を描くかというチキンレースを繰り広げたような本だったんですけど、『地上最強の男 竜』で知られるカルト漫画の一人武者、風忍があまりにスゴいものを描いてしまったので、ほかの漫画家がすっかりワリを食ったといういわくつきの漫画であります。

"
" 三つ編みの包丁を持った女の子、あるいはモノクロの異様な姿をした女の子、あるいは金髪のポニーテール、あるいは黒い服と白い肌をした長身の異人
 
 ∧∧
( ‥)でもなんか妙に
    絵柄に振り幅がある
 
  ( ‥)知れば当然
    ‐□ 元絵がドット絵なんだ
 
 ドット絵は小さな正方形を組み合わせた、簡易だがゲームにおいて効果的な表現でもある。そしてそこから姿を吹き込まれた絵は、より大きな自由を手に入れる。
 
 ∧∧
(‥ )ゲームのHPを覗いても
\‐  ほとんど説明がないの
    ですね
 
  (‥ )まさに「夢」かな
      そのせいで色々な考察が
      生まれたわけだ
 
 プレーヤーが部屋の外に出ようとすると、主人公の女の子は首を振ってそれを拒否する。それはなぜなのか?
 
 なぜ眠った時に見る夢と現実のベランダにしか行動の自由がないのか?
 
 女の子、信号機、異形の姿、変身、狂った人々、これは何を意味するのか?"
"自分の人生は自分の責任だけではないけど自分で引き受ける他ないんで、しゃーない。"
" ( ‥)俺は読書家って連中が
    ‐□ 大嫌いだよ
 
 ∧∧
( ‥)さいですか
 
 解釈の宮殿なんか築く必要はない。そうではなく、矛盾と整合性をただ見つめるだけで良いのだ。虚空の彼方へ抜ける空を見上げながら。"
" *例えば日本は火山列島だが、お隣の朝鮮半島や中国には火山がない(例外的なものがあることはあるがこれは非常に珍しい事例)。地球の中は高温だが、マントルはあくまでも固体であり岩石だ。溶けたマグマがそこに、無条件にあるわけではない。しかもそこへ沈み込む海洋プレートは冷たい。そうであるのに日本近海でのみマグマがつくられ、火山活動が起こるのはなぜか? この問題が解かれたのは実は20年程度前の話だ、ということになる。
 
 ∧∧
(‥ )それを考えると
\‐  地層の堆積と隆起
    火山活動や
    マグマの生成に関して
    理解が進んだのは
    本当に最近のこと
    なんですね
 
  (‥ )で、それが第一線である
      研究者たちが
      置かれた状況なわけだ
 
 当然、私たち一般人にまでこの理解が広まってくるのは、もっと遅い。
 
 ∧∧
( ‥)つまりあなたがたの理解は
    絶望的に遅れていることに
    なるのだと
 
  ( ‥)例えば40代以上は
    ‐□ 確実にやばいだろうな
 
 これは、40代、50代の理解、さらには40代、50代の物書きが書いた啓蒙書も、内容が前近代的で間違っていることを暗示するし、それを読んだもっと若い世代も汚染されてしまう、そういうことを意味している。"
"(‥ )ようするに俺が死んだ場合
      確実に孤独死で
      死体発見はずいぶん
      後になる
      そういうことだろうな

 ∧∧
( ‥)それは避けたいと
 
  ( ‥)そうなったら
    ‐□ 俺の持っている本が
      駄目になる
      そればっかりは
      我慢がならん

 
 時々、古本屋で本を探していると、ああ持ち主が亡くなったのだろうな、そう思わせるものがある。学名の綴り間違いや誤植を直した痕、丁寧な細かい字で書き込みがある大きく高価な本。本人が売るとはあまり思えない本であるし、購入時期もずいぶんと古い、そういったもの。
 
 ∧∧
(‥ )本はそうやって
\‐  還るものだからね
 
  (‥ )別に稀覯本を持っている
      わけではないけどね
      自分が死んだら
      使える本は
      それを欲している
      人のものとへ
      行くべきさね"
"

落ち着いて考えてみればわかるが、この世界の「先進国」(ヘンな表現だが便利な表現ではあるので仕方がない)のなかで信心深い人間がたくさんいるのはアメリカ合衆国だけです。
理由はとても簡単で、たとえばアメリカ人の破産の第一原因は「病気」で、病気になると人生がなくなる。
労働者の権利というようなものは無いのも同然でランチブレイクに同僚と昼ご飯を食べに行って戻ってきたらクビになっていた、ということも十分ありうる。
州によっては社会に銃があふれているので、ビンボな町に住んでいれば向こうから歩いて来たローティーンの子供に100ドルはいった財布をめあてにあっさり撃ち殺される、という可能性も十分にある。

一方で巨大な金銭的成功が存在する国で、アイビーリーグ以上の学歴があり、素早い判断ができれば、だいたい10年くらい過労死寸前の労働をすることによって、すさまじい高収入をあげることが出来る。
実際、アメリカ人の友達に「スキーに行かない?」と言われて、いいよ、と述べると自家用ヘリコプターのお迎えが来て直截山小屋に行く、というようなのは普通で、結婚するまえは、チェルシーのろくでもないアパートメントでヒマをこいていると、ストックブローカーの女びと友達から電話がかかってきて、
「おーい、ガメ、遊びに行こうぜ。今度、おれ、無人島を一個買ったんだよ。誰も見てないとこでチンポコ潜水艦やって遊べるぞ。おれはチ○チンついてないから付き合えないけどな、ガハハハ」というような電話がかかってくる。
20代の勤め人なのに、「給料」が40億円を超えている。
物理的な姿も、このひとに特徴的な圧倒的な言葉の下品さをギリシャ人風(←実際におかあさんギリシャ移民)の気高い美貌に包んで、見た目は、大理石ぽい上品さです。
そういう「成功者」がごろごろしている国でもある。

いまの世界でははなはだしく信用がない神様がアメリカでだけは関心を持ってもらえるのは、要するに、生活が諸行無常、運次第で不安定な、明日をも知れぬ生活であるからで、神様と片務同盟を結ばないとやってられないのであると思われる。

"
"

カブールと少しの地域を除いては、ほぼタリバンが再制圧に成功して、自分達が不在のあいだ学校へ通って教育をうけようとした宗教的に不埒な女たちを捕らえて、鞭で打ち、街頭を引き回して殴りつけるアフガニスタンや、インフラストラクチャすら機能しなくなってほぼ社会としての機能を停止しつつあるエジプト、戦場と化したイラク、
アメリカの宣伝とは異なって、ついこのあいだまで欧州とあまり異ならない女の人達がいる風景があった

http://gamayauber1001.wordpress.com/2008/10/01/踊るイラン人/

のに、いまは暗い色の長衣に身を包んで息を潜めて町を歩かねばならなくなったイラン、世界が関心そのものをなくしてしまったなかで、兵士に見せしめの強姦をうける女たちの泣き叫ぶ声や、殴打された男達のうめき声が暗闇の隅で響き渡るチベット、アメリカの衰退を見切った私服のロシア兵たちが静かに散開するウクライナの町、麻薬シンジケートが流行のスポーツとして楽しむ誘拐強姦の数を競って、被害にあった女たちの下着を枝にかけるせいで、まるでいつも花が咲いているように見えるメキシコの森、AK47を小脇に抱えて、まだあどけない顔で一心にとうもろこしをむさぼり食う少年兵たちのアフリカ、ゆっくりと、しかし着実に新しい混乱の時代にはいってゆく世界のなかで、神など信じないで、両側に切り立った崖がある細い尾根のような「理性の道」を歩いてゆくには、どうすればいいのだろう?

"

About:








web tracker
web tracker

Following:

uh
mtv
ugh
TSM