aisabi

Jul 06 2009

TBSで『官僚たちの夏』という連続ドラマが始まった。多少は皮肉をまじえているのかと思ったら、原作以上に産業政策バンザイで驚いた。…

城山三郎の原作(1975年)は、佐橋滋という実在の通産事務次官をモデルにしたもので、… 小説はかなり史実にもとづいているが、このドラマは冒頭に出てくる「国民車構想」からして完全なフィクションだ。通産省がそんな事業を推進した事実も、そういう自動車が試作された事実もない。むしろ自動車は、失敗だらけの産業政策の中で役所が干渉しなかったから成功した数少ないケースだ、というのがポーターなどの評価だ。

原作の中心になっているのは、1962年に佐橋が立案した特振法(特定産業振興臨時措置法)で、企業の合併などによって外資に対抗し、国際競争力を高めようとするものだったが、実際には時代錯誤の統制経済だとして民間の反発をまねいて挫折した。…

しかし特振法の精神は通産省の行政指導として残り、外資を排除して国内企業の「体質強化」をはかる保護行政が続いた。原作で印象的なのは、「自由化したら国力の圧倒的に大きいアメリカにつぶされる」という被害者意識と、「自分たちが指導しないと民間には力がない」という国士意識が強いことで、このDNAは経産省にも受け継がれている。21世紀になっても、「日の丸検索エンジン」とかエルピーダ救済とか、産業政策の亡霊はまだ霞ヶ関を徘徊しているようだ。

池田信夫 blog

城山三郎のあの通産官僚プロジェクトX小説について。被害者意識と国士気取りこそがニッポンのエリートのステレオタイプというか、テンプレートみたいなもので、別に現経産省に始まったことでなく、厚労省、国交省、農水省などの全ての官僚はおろか、アカデミック層にも、日本の大企業の経営層など全ての「エリート」が持っているものだと思う。

「日の丸検索エンジン」以外にも、地球シミュレーター及び次世代地球シミュレーター、京速コンピュータ、第5世代コンピュータ、すばる望遠鏡、スーパーカミオカンデなど、ほとんどの大型科学プロジェクトは、ある意味あっても無くても、人類の進歩に大差ない程の成果しか上げられていない、または上げないと予想されるのだ。しかし、それでも被害者意識と国士気取り、更には研究者自身のメシのタネを追求することのために絶対に無くならないのだ。たしかに、自分でやってみて失敗したり成功したりしないと物事を掴めないというのはあるのは事実なのだが…

(via kashino)

国が関与して競争力高まった産業って実はあんまり無いそうで。むしろ落ち目の業界を助けているのが現実。城山さんの揚げ足とるわけではなく、功と罪みたいなの総括したら面白いかもな。

(via keisuh)

国が絡むとあまりいいお話にならないというのは経営学及び政治経済学ではいろはの”い”から”ろ”くらいのお話ですね。理由は、産業規制とかをゆるーく触った体感でなんとなーく分かります。日本の今がどうとかじゃなくて、やっぱりそもそも論としてあまりフィットしない。

とかいうことを踏まえると、戦後日本の経済成長ってのは経済史の視点でもなかなかに異端児になるそうです。はい。

(via swmemo) (via yuco)

(via otsune) (via kommm)
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